やるべき事は明確であるけどぼーっとした

先週から今週にかけて走らない日が多かった。

年末年始で走りこんだので、脚にも身体全体にも疲れがたまっていた。

というのは口実で、どうにも走る気が起きなかった。

基本的に走ることは嫌いではないほうだ。

いや、どちらかというと好きだと思う。

走れば気持ちがいい。痩せるというメリットもある。

それもあるが、ランニングそのものが性に合ってるんだと思う。

たぶん一人でそのへんの野外をウロウロするのが好きなのだ。散歩みたいなもんで息抜きになるし。

そんなわけで走る事は苦ではない。週5～6位で走っててもストレスにはならない。

しかし、このところマラソンでのタイム短縮を意識しすぎたせいか疲れた。

休みたい。走りたくない。

走ることは好きだが、たまにこういう状態になる。

ポイント練をやる予定だった先週の木曜日の夜に、そういうモードに陥った。

この日のメニューはペース走だった。

今シーズン、ペース走はなんどやっても目標ペースで最後まで走れた試しがない。あきらめグセがついてるかもしれない。こんな疲労がたまっていて疲れた精神状態では今日もまた激沈してしまうだろう。ああ怖い。走りたくない。

かの豊臣秀吉は言った。

「やるべき事が明確であるからこそ、日夜、寝食を忘れて没頭できる」

名言である。

いま拙者のやるべきこと。

それは、静岡マラソンでのサブ50達成である。超明確である。その静岡マラソンまで残り60日を切っているしサボっている暇はない。今が頑張り時。いまこそ寝食を忘れて没頭せよ。

ぼっとう。

秀吉の言うように努力を努力とも思わずに没頭し走り続ける人間は強い。そんな人がやがて天下を取るんだろう。

しかし拙者は弱い。今日は走りたくない。むりやり没頭なんてできないし、なにより天下人は目指してない。

今日は走りたくないんだ。

そんなとき、ウルスラの言葉を思いだした。

あ、ウルスラってのは名作アニメ映画『魔女の宅急便』に登場する絵描きさんである。

魔女の修行中に空を飛べなくなって悩んでたキキが、ウルスラに相談するシーンがある。

キキとウルスラ

キキ「私 前は何も考えなくても飛べたの。でも今は分からなくなっちゃった」

ウルスラ「そういう時はジタバタするしかないよ。描いて描いて描きまくる」

キキ「でもやっぱり飛べなかったら？」

ウルスラ「描くのをやめる。散歩したり、景色を見たり、昼寝したり。何もしない。そのうちに急に描きたくなるんだよ」

ウルスラ、なんて（都合の）いいことを言う女なんだぜ。

拙者は秀吉よりウルスラを信じて休むことにした。没頭よりは、ぼーっとする。

そのうち走りたくなることを信じて。

先週木金、ノーラン。3連休もエントリーした大会とかなかったので、子供とプールにいったりゲームしたり、かいてかいてかきまくったり、昼から飲んだりして、結局計7キロしか走らなかった。

そんで今週火曜もノーラン。

昨日水曜日、ヤル気が戻ってきた気がした。

そんでペース走をやった。

結果めずらしく15km@3’53″で走り切れた。

風が強くて途中4’00″までガタ落ちしたし、ペース的にはまだまだ満足できるもんではないが、最後までやりきれたのは自信になった。

しっかり休んで、心の空気の入れ替えができたように思う。またやっていこうという気持ちが強くなった。

疲労がたまってきたら、たまにはガツンと休むのもいい。

都合のいい言い訳にならないよう気を付けなきゃだけどな。