来年の静岡マラソンが開催中止になった。悲しい。
ただ練習は続けようと思っている。
そんで年明けどこかのローカルレースで走って、練習の成果を試したい。
最近はポイント練の合間に、週1でロングジョグをしている。
昨晩は多摩丘陵の坂が多めなコースを28km走った。キロ5位のジョグペースだったが、雨と蒸し暑さと坂にやられた。
ようやく家の近所まで戻ってくると、雨と汗でびっちょりで身体も重い。
ここでちょっとしたハプニングが起きた。
夜が更け、ひと気がなくなった大通りである。
その歩道を走っていると、前方に人影が見えてきた。
スーツを着たオッサンのようだ。30~40mほど先を前方に歩いていた。
さらに、オッサンの前方から若い女性がこちらに向かって歩いてきた。
その時点での、女性/オッサン/拙者の3者の位置関係と進行方向はこうだ。
女性
↓ ↑
オッサン
↑
拙者
そして女性とオッサンの距離が縮まり、すれ違う直前のことだった。
オッサンが立ち止まり、女性の方に顔を向けて急に接近し始めた。狭い歩道で明らかに不自然な動きだ。
それに気づいた女性の動きがこわばったのが分かった。
何かよからぬことをしようとしている!?
オッサンは後ろから近づく拙者の存在には気づいていないようだ。
とっさに拙者は「おい、コラァ!」とオッサンに向かって叫んだ。
思わぬ怒号にオッサンの足が止まる。
と同時に女性の足もピタっと止まった。
どうやらオッサンだけでなく、女性も驚かせてしまったようだ。
その時「あ、これはまずい」と思った。
この日の拙者のウェアはタンクトップにランパンの上下だった。
タンクトップの色は蛍光グリーンで、これは人気Youtuberのフワちゃんが着てるような、そんな派手な発色のやつ。
そしてタンクトップ、ランパンともに、走りやすいよう小さめのピチピチサイズだった。
サイズ感のイメージとしてはサンシャイン池崎に近い。サンシャイン池崎っていうのは「空前絶後のぉぉ!」とか「ジャスティス!」とかって叫ぶ芸人さんで、数年前はTVでよく見かけた。暑苦しい芸風が好きだった。
まぁそんな格好だった。妻には不評で「その服、超キモイんだけど」といわれる。でも走りやすい。
話がそれたが、想像してみてほしい。
そんなフワちゃんとサンシャイン池崎の融合体みたいなキモイ奴が、深夜に「コラァ!」と叫びながら突撃してくる。全身びしょぬれで。キロ5で。
超怖いじゃないすか。
これは見ようによっては、女性が不審者(拙者)に怒鳴られた、という事案が発生してないか。
「冤罪」という言葉が頭をよぎった。
結局、拙者が叫んでから。
一瞬止まった女性は、直後にスススッと早歩きで逃げていった。
対するオッサンはその場で動かなかった。
拙者は走りを緩め、通り過ぎざまにオッサンを観察した。奴は缶チューハイのロング缶を手に持っていた。だいぶ酔っているようようだ。ふらふらしてた。
そして何かをごまかすかのようにあさってのほうを向いてた。その姿がなんかムカついた。
ただその時点ではオッサンは何もしていなかったので、とくに咎めずそのまま通り過ぎた。
ていうハプニングだった。
ハプニングではあるがとりあえず何事も起こらなくてよかった。
で、家に帰ってからこの件について考えてたんだが。
仮にオッサンは「お嬢ちゃん、靴紐ほどけてるよ」と伝えたかっただけだとしたら(絶対ないけど)。
だとしたら、ムダに叫んでしまった拙者が不審者に映ってしまってもしかたなく。
もし警察を呼ばれたらしょっぴかれるのはオッサンではなく自分なのかもしれない。
だってオッサンはまだ何もしていなかったし、警察にシラを切った可能性もある。
そして見た目のヘンタイ度は、おっさんよりサンシャインフワ﨑的な拙者の方が数段高かった。
「拙者は不審者の動きを止めようと叫んだのであります」
と空前絶後のジャスティスを訴えても、世の中的にはギルティとなりうる。
だいたい一人称が拙者のやつなんて信用できない。
本人は正義をかざしてるつもりでも、他人にとってはただのアホでしかないことってある。
ジャスティスとギルティは紙一重。
立場によって変わっちゃう。
そんなことってあるよな、と考えた夜なのでした。
走る格好大事っていう教訓ですな。
トマス氏
ですね。アメリカだったら猟銃で撃ち殺されてたかもしれません。
とりあえずとっさにでもアクションが起こせる忍者殿と乾杯したい。
SSさん
多分走りすぎて疲れてイライラしてたんすよ。
拙者も山伏殿と乾杯したのちにラーメン屋にはしごしたいでござる