静岡マラソンを振り返る(後編)

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仕事が忙しく、静岡のレポが途中になってました。
前回からの続きです。

◇◇◇

いきなりレースから話がそれるが、実は静岡マラソンの前日、自転車での移動中に車と追突する交通事故にあっていた。

事故の詳細は省くが、交通事故にあったというより、ぼーっとしていて走っている車にぶつかった感じ。不注意だった自分が悪い。車の方には申し訳ない。

ぶつかった衝撃で空を飛び、その瞬間に正直「静岡オワタ」と思った。

道路に転がって服もビリビリに破れて身体は痛かったが、幸い体と脚には大きなケガはなかった。手と足を擦りむいて出血する程度のダメージだった。

「これなら走れそう」

そう思ったので、相手の方や現場検証に来た警察には「救急車は呼ばないでください。大丈夫です」と言い張った。

今考えれば病院に運ばれるべきだったと思うが、救急車になんて乗ってオオゴトにしたら静岡には行けなくなる気がした。なので家まで歩いて帰り、擦り傷は自分で治療した。

ちなみに車に乗っていた方は無事だった。(車は少し凹んだ。本当にすみません)

◇◇◇

そんなアクシデントがあったのだが、ハーフまでは順調に走れていた。

右ケツとハムが軽い打撲気味ではあったものの、軽い痛みがある程度で走りには影響がない。

コースはハーフを過ぎてから自動車専用道路に入った。

ここは高架道路になっていて、アップダウンと片勾配がきつく足を削られていく。

少し前から「キロ4分」のペースを維持するのが、だいぶしんどくなっていた。ここ最近癖になっている左足裏の痛みも出てきた。

25km過ぎ。ついに足が動かなくなった。

気合いではどうにも超えられない壁がそこにあった。徐々に失速する。今年は25km以降の海岸線の向かい風が強く辛かったという声が多かったが、情けないことに自分はそこまでもたなかった。

そのままズルズルと失速していき、海ぞいのコースでは後続のランナーに抜かれまくった。

サブ50が遠ざかる。諦めてもう止まりたかったが、惰性で足を動かして続けて進んだ。

向かい風の中、大吉さんに抜かれた。「ファイトー」と声をかけたように思う。ポーチ持ってるのに速いよ、と思った。

このあたりのエイドでイチゴなどもあったようだが、辛すぎて気付かなかった。

21~30km
3’56” 3’52” 4’03” 4’01” 3’57”
4’23” 4’19” 4’28” 4’49” 4’50”

34km、2つ目のスライド区間に差し掛かった。

すぐにライバルのちみのすけさんの姿を見つけた。2kmくらい前にいる計算だ。サブ50いけるぞ!やってくれ。と思った。

そして青いイナヅマさんともエール交換。超元気だった。まだまだ体力は残してそうだ。

このすぐ後に、後ろからあけキャプさんに声をかけられつつ、抜かれた。

ついていきたかったが速攻でちぎられた。しかし、あけキャプさんを追っていけばサブスリーならできるかも。

35kmのスライド区間を折り返してNさんを発見。だいぶ近いとこにいる。サブスリーいけるぞ。嬉しくなってきた。

よし、みんなでサブスリーやろう。海沿いはひたすらしょぼくれていたが、闘志にまた火がついた。

景気づけにカフェイン入りのMag-onを飲む。

少しずつ脚が戻ってきていた。キロヨンはもう無理だが、4’15″なら行けそうだ。

31~40km
4’53” 4’31” 4’24” 4’25” 4’28”
4’18” 4’08” 4’15” 4’18” 4’12”

40km手前で、あけキャプさんに追いつき声をかける。一緒に行きたかったがかなり辛そうだったので、先に行かせてもらう。

そして40kmあたりでパンダ姿のネムネムさんを発見。元気を注入してもらう。

ネムネムさん提供

41km~ゴール
4’18” 4’23” 1’34”

顎が上がっためちゃくちゃなフォームだったが、ラスト2.195kmは残る力を出し切ろうと脚と腕を動かした。

そしてゴール。

タイムは2:57:01(グロス)だった。

ちみのすけさんがゴール地点で待ってくれていた。

すぐに彼のタイムを聞いた。2時間47分だったらしい。「サブ50だ!ついにやったなー!!」聞いた瞬間、素直に嬉しかった。本当によくやった。聞けばイナズマさんもサブ50だったらしい。かっこいいぜ。

そして自分のすぐあとにNさんもサブスリーでゴール。1年以上もえいさんやちみさんらと一緒に戦ってきたNさんがついにやった。つくばのトリプルサブスリーの時と同じくらい嬉しかった。

naoさんも初サブスリー。長い長い戦いが終わってほっとした表情を浮かべていた。おめでとうございます。

何度も声を掛け合ったあけきゃぷさんも8年ぶりにサブスリー奪還。忍者走り同志、我々はよく戦った。

ヒゲのTakumaさんもサブスリー。以前からお互い「静岡でサブスリー」と言い合ってきた。しっかり実現できたことが嬉しい。

そして大吉さん。サブ55はできなかったみたいだが、56分台で走り切ったようだ。いい顔だった。

◇◇◇

静岡では目標にしていたサブ50は達成できなかった。

しかし不思議と悔しさはなかった。

「あー終わったんだ」とただそれだけ思った。疲れが心地よかった。

ゴールしてから一緒に走った皆さんと健闘をたたえ合い、何度も握手をしたが、前日の事故で右手の掌底にケガしていて浅く軽くしか手を握れなかった。

「握力ない奴」と思われたかもしれん。だとしたらそれは悔しい。次回お会いするときは深くギュッとにぎりたい。

◇◇◇

この後編で終わる予定だったが、終わらないので番外編に続く。

コメント

  1. 大吉 より:

    車と衝突で重症じゃなくて良かったです。
    と、言うか命があって良かった。
    アクシデントを物ともせずに走り切るのスゴイです!

    レース中に絡めて嬉しかったです!
    ポーチには大事なモノが詰まってるです☆

    • peta より:

      大吉さん
      ほんとそうっすね。死んだら走れませんからね。
      生きててよかったっす。

      抜かれながらも「なんでポーチ持ってるんだ」気になってましたよ。
      今夜は何が入ってるのか気になって眠れません。