おいやんマラソン振り返り

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いまさらですが、おいやんマラソンの振り返りを。

◇◇◇

朝6時に起きると外は雨だった。

通り道だからと迎えに来てくれたまっさんの車に乗り、新横浜に向かった。

第三京浜を南下する車のフロントガラスに冬の冷たい雨がぶつかる。

「この雨の中を走るのか・・・」

運転席のまっさんがつぶやく。初サブスリーを決める予定だった東京マラソンが消えたショックで、彼にも雨粒が見えるようになったらしい。

我々2人の会話は終始暗くしずんだトーンだった。

◇◇◇

集合場所の日産スタジアムには大勢のランナーが集まっていた。

練習の成果をぶつけてやんぞ。そんな気合と熱気でムンムンしていた。

この日のシューズはBrooksハイペリオン、ウェアはハーフタイツにはてブロノースリ、yogaアームカバー。

寒いから塗っときな、とふらっとさんにワセリンを分けていただいた。身体のあちこちに塗った。

◇◇◇

予想してたより雨が強かったので、主催者トマス氏のしきりで、コースを新横浜公園から日産スタジアム内の回廊に移しての開催となった。

目標タイム別にいくつかのグループに分かれてスタート。

自分はサブ50を狙うグループだった。

グループと言っても挑戦するのは自分ひとりで、ペーサーを引きうけてくれたちみのすけさんと2人だった。もはやおいやんマラソンというよりいつもの「ちみ練」である。

ペーサーのちみのすけさんは去年からプロジェクトマネジメントの試験をクリアしたり、串カツの田中で皆のたこやきを率先して焼いたり、あとマラソンでもサブ50を達成したりと、何事にも意欲的にマネジメントしてきた。きっと今日のサブ50プロジェクトもしっかりマネジメントしてくれるだろう。そう信じていた。

だがこの日のちみさんは「雨の中は絶対に走りたくないよー」「多分15kmぐらいでやめるよ」「もう飲みにいきたい」とマネジメント意欲ゼロ%だった。かつ朝寝坊&遅刻もしていた。この人にまかせて大丈夫だろうか。超☆不☆安。

そんなちみさんもいざ走り始めると、ようやくヤル気スイッチが入ったようだ。足取りは軽い。

日産スタジアムの回廊は一周約940m。サブ50狙いなら一周3’45″でいけばいい。屋根があるため雨と風の影響はほぼ受けないがGPSを使えない点が玉に竿。そんな慣れない手動ペース管理下でもちみさんは予定していたペースをほぼ正確に刻んでいた。激沈上等。その背中を淡々と追いかける。

20kmまで。安定したラップ。

1周平均3’44”
GPSが捕捉できず距離表示はズレている

 

ハーフ通過(22.5周目)は1時間23分くらいだった。

ここまでは完全にリラックスムードで、ちみさんと2人で他のグループにちょっかいを出す余裕すらあった。

並走がてら声をかけていく。

まずはサブ3.5を目指すびあーさんとおーさん率いるセクシーかなっちグループ。

「カナチョゲ!ファイト」「セクシーだぜ」

おいやんさんTomさん率いるサブ3軍団。

「トマスいけるぞ」「あ、まっさんがまだ残ってるぞ!」

サブ3.10を目指すズンズンマンさんやよーじさんたち。

通り過ぎざまにペーサーのとし姉の尻を揉んだり揉まなかったり揉まれたり。

ぐるぐるしながら皆と声を掛け合ったり揉み合ったりした。なんども。なんども。

普通の大会なら見られないうっちーさん率いるサブ40組のふらっとさんとのぶさんの力強い走りをじっくり観察できたのもよかった。

サポートに回ってくれたえいさんには5km置きにドリンクボトルを受け取った。これはホントにありがたかった。大会以上に給水が楽だった。

そして他にもエイド係のKatsuさんやItoさんや、息子さんと応援にきていたミズさん、ガンプくん他、たくさんの方に応援をもらった。

予定どおり静岡マラソンを走っていたら、こんなに色々な方とエールを交わすことはなかっただろうな。

◇◇◇

そんな感じでハーフ過ぎまでは皆さんから元気をもらいつつリラックスして楽しく走れた。

だが、30周目あたりから急に足が重くなってきた。息も上がりヒューヒュー言い出す。

前を行くちみさんが異変に気付き、何度も鼓舞してくれた。

「しっかりついてこい!」

「大丈夫。ジョグだよジョグ!」

そうだ。

こんなのどうってことないペースだ。

おれは疲れてないぞ。と自分に暗示を書ける。

力を抜いて深呼吸する。落ち着け。落ち着け。

だが、35周目でついていけなくなる。どうにも足がうごかない。

「あと50分だけ、がんばれ!」

ああ、そうか、まだ50分もあるのか・・・

ちみさん、本当にごめん。俺はもうそんなに動けん。

32km、自分にまけた瞬間だった。

ここからズルズルペースを落とし34kmで途中棄権した。

また、ダメだった。

 

だがこのサブ50プロジェクトはまだ終結したワケではなかった。

ペーサーのちみさんが走るのをやめなかったのだ。

そして彼は42kmを完走した。しかも2時間48分で。

ペーサーだからやめてもよかったのになんでだよ・・・

ちみさんのラップ

 

35km以降のちみさんからは圧倒的な気迫が伝わってきた。その姿からは「走力」だけではない「気持ち」の差を感じた。あとマネジメント力。

棄権した選手と完走したペーサー

 

この日はかなっちがサブ3.5、トマス氏、まっさんがサブ3を達成した。ほかにPBを出した方も大勢。

みんなかっこよくて、とてもまぶしかった。

自分にはサブ50にはまだ力が足りなかった。そしてクソ情けなかった。

ちみのすけさんとまた並走できるよう強くならなければ。今回は一度も肩を並べられなかった。

こんな体たらくじゃだめだ。もっと強くなりたい。

そんな事を感じたおいやんマラソンだった。

◇◇◇

個人的には悔しい結果となりましたが、主催者トマス氏、ペーサーのちみさん、発案者のおいやんさん、一緒に走ってくれたみなさん、サポートの皆さん、1年間の頑張りを発揮する舞台をいただきありがとうございました!

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