奥多摩渓谷駅伝【後編】

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ずいぶん間があいてしまいましたが、前回からの続きででございます。

◇◇◇

いよいよ駅伝大会まであと数日となったある日、NaotoさんからLINEで連絡が入った。

どうも家庭の諸事情でNaotoさんの当日の参加が危うくなってきたらしい。

そこでNaotoさんに変わり、急遽補欠枠で登録していたHighくんに走ってもらうことになった。

Naotoさん、次は一緒に走りましょう

◇◇◇

当日の走順はそれぞれの特性を加味し、以下のオーダーとした。

1区 7.4km 上り基調
→上り調子のHighくん

2区 8.4km エース区間・上り基調
→サブ30ランナーよしらんさん

3区 6.6km アップダウンきつめ
→山伏SS氏

4区 6.6km アップダウンきつめ
→キン肉マンN氏

5区 8.4km 裏エース区間・下り基調
→暴走機関車ちみのすけ

6区 7.4km 下り基調(一番楽)
→包茎監督peta

走順も決まったところで一安心していたら、「目標タイムはどうします?」という質問があった。

おお、そうだ。走るなら目標タイムをきめなきゃ。

全長44.8km、うーん。このメンバーならまぁ平均3’35″ではいけるだろ。知らんけど。

ということで目標タイムは「2時間40分切り」と決めた。

とはいえ、この奥多摩渓谷駅伝を走るのは全員初めて。

平地ならまだしも、渓谷駅伝って名前のとおりアップダウンが多い山岳コースである。

公式パンフレットより

どうやって走ればいいのか正直検討もつかん。この難コースでなんの根拠もなく2時間40分切りとか言い出す監督はアホじゃなかろうか。

と、不安になっていた我々チーム竿エンジンズの面々。

そこに助言をくれたのは、この駅伝大会への参加をすすめてくれた、まっさんだった。

まっさん自身は別の職場チームでエントリーしていてライバルのはずなのに、過去にこの大会に参加した経験を総動員し、LINEでメンバーに各区間のコースの様子や走り方をこまかく指南してくれた。名ばかりの監督だった自分よりまっさんのほうが監督っぽかった。

ほんと助かった。まっさんありがとう。

◇◇◇

そしていよいよ当日。

東青梅駅に集合。

Naotoさんも調整がついたようで手伝いに来てくれた。

軽く打ち合わせをして、がんばりましょうっつってそれぞれの持ち場に別れた。

1区以外の選手は、スタート地点まで青梅線で移動するのだ。

自分と2区出走のよしらんさんは第1中継所のある二俣尾で下車し、待機。

アルファフライを履くよしらんさん

10時、スタート。

High君、全部絞り出してきてくれ、と心の中で唱える。

10:21、1位のコモディイイダの選手がやってきた。弾丸のようだった。

7分後、ついにHighくんがきた!

Highくんから2区よしらんさんへタスキがつながる。

見ててテンションが上がった。駅伝はやっぱいい。

28分後、3区のSS氏にタスキが渡った、という報告が第2中継所のちみのすけさんから入った。

順調である。

しかしその後、連絡が途絶える。

4区のN氏にタスキは無事わたったのか?5区のちみのすけさんは走り出したのか?

状況がわからないまま正午近くになり、自分の出番である6区の召集がかかった。とりあえずスタート地点でドリルなどして待つ。

そして12:14、軍畑の坂を駆け上がってきたちみのすけさんの姿が見えた。必死の形相だ。

ちみのすけさんに、ありがとう、と伝えタスキを受け取った。

タイム的には、25-6分で走れば、2時間40分切りいけるか?

ペースは3’30″でいくぞと決めた。

実は腸脛靱帯炎になってしまい、この日まで1ヶ月くらいまともな練習ができてなかった。

体力も落ちていたので3’30″は1人なら多分3kmでDNFしていた厳しいペース。しかし皆が運んできたタスキのおかげか、駅伝マジックというか火事場の馬鹿力みたいなのが出ていたと思う。あとは6区は基本下りなのとヴェイパーフライのおかげもあって余裕があった。運良くスタート直後から同じペースで走るランナーを見つけて併走できたこともありペースも安定もしていた。

とにかく天気がいい奥多摩の景色を見ながら、久しぶりに思いっきり走れていることが嬉しかったし気持ちが良かった。

5kmくらい進むと山を抜け青梅の街に入る。ここらへんからペースをキープするのがしんどくなってきた。

このあたりで学生ランナーに抜かれた。気合いでしばらくついていったが、ロングスパートをかけられ引き離された。

ラスト1km。

もうタイムを考える余裕はなかった。とりあえず、がむしゃらに足を動かした。

ラストはNaotoさんに声をかけてもらったようだが、全然気づかなかった。

そしてゴール。時計を見る。

12:40を30秒ほどすぎていた。

あああぁぁーすまん。ダメだった!

Naotoさんに謝罪写真をとってもらい、戻ってくる途中のメンバーに送った。

目標タイムは切れなかったが、東青梅駅で集まってきたメンバーは皆にこやかだった。

チーム全体の順位一般の部で上から40番目をようやく切れたくらいだった。この駅伝大会のレベルの高さを思い知らされた。

打ち上げでは「次こそは2時間40分切り、いや、2時間30分切りだ!」という話も出て盛り上がった。

このメンバーで駅伝を走れてよかったなぁとしみじみ思った。

来年ははてブロ駅伝も開催できるといいなー。

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